下痢

下痢でお困りの方へ


トイレ水っぽく柔らかい便が繰り返し排泄される状態が下痢です。腹部が締め付けられるように痛むこともあります。暴飲暴食や冷えといった日常的な習慣が原因となりやすく、多くの方が下痢になったことがあると思います。軽症ですぐに治るものは心配しなくても良いこともありますが、なかなか治らず、一度改善してもすぐに再発する際は、原因が速やかに治療すべき疾患の疑いもあります。下痢で悩んでいる方は一度、当クリニックまでご相談ください。

急性・慢性

胃腸から分泌される消化液と経口摂取する水分の合計で、消化管には10L程度の水分が存在します。その内、7〜8Lが小腸で吸収され、残りの大部分も大腸で吸収されるため、正常な便に含まれる水分は約100mlとなります。
しかし、小腸で分泌が増える、水分の吸収量が減る、大腸で水分が十分に吸収されなくなると下痢が起こります。また、下痢は急性下痢(急激に発症し2週間程度で治る)と慢性下痢(柔らかい便が1ヶ月以上出る)に大別されます。

下痢の症状が起こる代表的な疾患

過敏性腸症候群

大腸粘膜の炎症などの病変は見られませんが、ストレス・知覚過敏などが原因となり急激な腹痛が生じ、下痢や便秘などの便通異常や膨満感が起こる疾患が過敏性腸症候群です。
過敏性腸症候群は、便秘型・下痢型・混合型に大別されます。下痢型では急激な腹痛が生じて急いでトイレに行くと、水っぽい下痢が出ることが特徴です。混合型では下痢と便秘が交互に起こります。体質の問題でお腹が弱いと勘違いされやすいですが、適切な治療で症状が改善できる疾患です。しかし、放っておくと日常生活へ悪影響が及ぶ懸念がありますので、お困りの方は一度当クリニックまでご相談ください。

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大腸ポリープ

大腸ポリープのサイズ、生じた場所によって、下痢の症状が現れることもあります。大腸ポリープは基本的には良性の腺種ですが、放っておくと悪性化する恐れもあります。将来的に悪性化する恐れがある前がん病変の大腸ポリープは、悪性化する前に切除することで大腸がんの発症を防ぐことが期待できます、肛門の近くにポリープが生じた場合は、硬い便が接触することで血便が出ることもあります。また、ポリープが大きくなると便が通過しづらくなり、便秘や細い便が出るといった症状が起こります。

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感染性腸炎

大部分は細菌やウイルスへの感染によって発症します。原因菌としては、細菌性の場合、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌(O-157など)、ビブリオ、およびサルモネラなど、ウイルス性の場合、ノロウイルスとロタウイルスなどが多いです。急激な下痢の症状が起こりやすく、嘔吐や発熱を伴っている場合は脱水状態になる危険性もあります。感染性腸炎は、市販の下痢止めを使うことで病原体そのものや病原体が生成する有害物質の排出に支障をきたし、かえって重症化するリスクがあります。そのため、重度の下痢の症状があれば、専門医に相談して原因を特定し、最適な治療を受けることが大切です。また、必要な水分を接種できない場合は、早急に受診してください。

炎症性腸疾患

クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患では、下痢の症状が起こります。いずれの疾患も難病に指定されており、症状が活発になる時期・落ち着く時期が交互に訪れます。しっかりと疾患を見分けた上で、適切な治療を受けることが重要です。下痢の症状が長期化している場合、なるべく早めに当クリニックまでご相談ください。

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下痢の検査


内視鏡まずは問診を行い、便の状態、色、匂いなどの特徴、下痢の回数、そのほかの症状、既往歴、海外渡航歴、服薬歴などを確認します。炎症性疾患の疑いがある際は、大腸カメラ検査によって粘膜の状態を観察し、組織採取による生検検査によって正確な診断を行います。当クリニックでは、経験豊富な内視鏡専門医・指導医が細心の注意を払って検査を行い、鎮静剤を使用した無痛大腸カメラ検査を行っております。
そのほか、血液検査・便培養検査・便中カルプロテクチン検査などを実施することもあります。

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